吉村昭の小説「破船」がすごかった [本]
何気なく読んだ吉村昭の小説「破船」がすごかった・・・
山村ではよく山で取れる山菜やきのこ、小動物、そして熊なんかを山の神様からの恵として考え獲った熊なんかを残さず頂戴したりする話はよく読んだりしたけどそれが貧しい漁村だったりしたらどうなるのか?
大きい魚や大群、鯨なんかがそれに当たるのかもしれないけど舞台となる村ではそんなものなかなか取れない。
村人たちが待ってるのは難破、座礁した船!
冬になると海が荒れるので夜通し海岸で火をたいて船をおびき寄せる・・・当然船が流されてきたら残らず村でいただいてしまう。生き延びた船乗りなんかいても打ち殺してしまう・・・そんな風習を「お船様」と読んでいる恐ろしい村!
とにかく貧乏な村なので船が数年流されてこなかったらろくに食っていけず大人や娘は安い値段で奉公にでなければならないので村人は船が難破するのをひたすら願っている。
そして2冬連続お船様が漂着してきたがそれは恐ろしい悲劇の始まりだった!!!!
ここからかなり怖いです・・・・ラストなんか特にひねりもなく本当にあった話っぽいのでなおさら。
薄い本なので興味がある人はぜひご一読ください。
タグ:吉村昭
2011-02-17 18:45
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