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狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 [本]


狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫)

狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死 (中公文庫)

  • 作者: 佐瀬 稔
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 文庫


登山家森田勝のことを書いた本「狼は帰らず―アルピニスト・森田勝の生と死」を読む。

ブロンソンの映画のようなタイトルだけど主人公はブロンソンよりすごかった!森田勝を知らずに読んだけどぐいぐい引き込まれて一気に読み終えてしまった。
小説「神々の山嶺/夢枕獏」の主人公羽生がこの人をモデルにして書かれたとすぐわかった。
人はいくら好きなことでも生活のすべてをなかなkそれに懸けることはできない。年を取れば取るほどそうなってくる。
しかし森田勝は違った。
純粋すぎるほど山に自分のすべてをそそいだ。時にはその純な気持ちが周りを傷つけているのにも気付かず孤立してしまったりもする。
森田を避けていった人たちも心の底ではそこまで情熱をもてる森田をリスペクトしているのだけど。

そんなはぐれ狼も35歳で恋をして結婚することに。山からその恋人に当てた手紙の一部が紹介されてたけどめちゃくちゃロマンチックだった。この辺になると読んでる人は多分森田ファンになってるのでこっちまでうれしくなってくる。
自分が助かるためならパートナーが死んでもザイルを切る!と言い放ってた男は後輩の面倒を見たり登山中骨折したメンバーのために泣いたりしている。徐々に森田勝が変わっていく様子がよくわかる。
しかし!結婚してからの数年間は子供もできて平和に暮らしていたが40歳を超えて森田の中の獣が目を覚ました。


そして狼は再び生死をかけた戦場へ戻っていく・・・・

残された家族はたまらないだろうけど登山家として、男としてはやっぱりかっこいいと思わずにはいられない。
男なら必読書の1冊と断言します。
「神々の山嶺」の小説と漫画もぜひ読み返そうと思います。
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