サーカス奇譚DEADMAN―日野日出志ホラー劇場

サーカス奇譚DEADMAN―日野日出志ホラー劇場 (SHUEISYA HOME REMIX)

• 作者: 日野 日出志
• 出版社/メーカー: ホーム社
• 発売日: 2008/08
• メディア: ムック

夏にはやはりホラー！ということで「サーカス奇譚DEADMAN―日野日出志ホラー劇場」読んでみました。

子供のころは日野先生の絵が怖くて怖くてしようがなかったけど大人になった今は全然読めるようになった。
俺も成長したもんやなー。
この本はタイトルどおり「サーカス奇譚」と短編DEADMAN」が収録されてます。どっちも読むのは初めて。
「サーカス奇譚」は流浪の魔界の民たちのサーカス一座「黒魔団大サーカス」の話で毎回一人の魔界衆にスポットを当てた構成になってます。
サーカスといっても基本見世物小屋で「牛男」「火吹き男」とかが見世物になってます。
もちろん客は偽物と思ってみてるけどあまりにリアルなので以外に大人気な黒魔団。

けど話は残酷で悲しいものばかり。
これ子供のころ見てたらきもいシーンばっかりに目がいってたやろうな。
いま見てもかなりグロい場面も多いです。
しかし魔界の民に生まれた者の苦悩や悲哀がビシビシ伝わってきます。

偽物やインチキが基本の見世物小屋を実は本物だったというギミックだけに終わらせずしっかり物語として描いている日野先生の力量にやられました。
名作。