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ノンフィクション・ノベルの金字塔「冷血」トルーマン・カポーティ [本]

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正月明けて今年1発目の仕事終了。「拳獣」第22話は長淵剛VSブロンソン!
10回目くらいで登場した長渕はやくざバージョン(「とんぼ」「オルゴール」のころ)だったけど今回は現在のマッスルバージョンで2度目の登場(もちろん別キャラとして)
そして・・・次に描く回にはとうとう千葉ちゃんこと千葉真一を登場させます!

冷血 (新潮文庫)

冷血 (新潮文庫)

  • 作者: トルーマン カポーティ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 文庫


忙しくてまだ「モンスターハンター3」に手がつけられないけど本だけはなんとか読んでいる。
トルーマン・カポーティ著の「冷血」
事実を取材しまくって物語のように書く手法ーノンフィクション・ノベルの金字塔とも呼ばれる作品というのでページ数多いけどがんばって読み終えた。
1959年にアメリカの田舎町で起きた一家4人惨殺事件のこと書いているのだけどその家族や周りの人々、犯人二人組が犯行を計画して事件を起こし逮捕され処刑されるまでを5年間の取材を費やして細かく記している。まさにまるでその場にいて見てきたかのように細部まで。

もともと売れっ子作家だった作者はこれでさらに名声を得たけどこれ以降ひとつも作品を書くことなく亡くなったそうです。
事件そのものを描いた映画「冷血」や作者が取材して執筆してたときのことを描いた「カポーティ」というのもあるみたいなのでそれも見とかなあかんな、一応。
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水道橋博士著作最強健康本「博士の異常な健康―文庫増毛版」 [本]


博士の異常な健康―文庫増毛版 (幻冬舎文庫)

博士の異常な健康―文庫増毛版 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 水道橋博士
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 文庫


2006年に出た水道橋博士著「博士の異常な健康」の単行本版「博士の異常な健康―文庫増毛版」(2009年)読む。

健康オタクにして実践家の作者が自ら体験して書かれた健康レポートの数々にぐいぐい引き込まれて一気に読破。いきなり1月から今年の読む本ベスト5に入るだろうくらいの面白さだった。

とにかくどれも真似してみたくなるものばかりだった。
育毛促進プロピアのプロテイン入りシャンプー、健康食品にしてブラジルのバイアグラと呼ばれるアサイー、レーシック手術、ファスティング(断食)による肉体、精神の変化、肩こり&ガンにも効く魔法の素材バイオラバー、最後には最強の肉体改造法、加圧式トレーニング!

個人差もあるだろうし全部が全部どれだけ効くのかははたしてわからない・・・けどやってみたい!!と思わせるものばかりでやはり本人が行って結果を出しているというのは説得力があるなぁと。
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「ミニヤコンカ奇跡の生還」松田宏也 [本]


ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫)

ミニヤコンカ奇跡の生還 (ヤマケイ文庫)

  • 作者: 松田宏也
  • 出版社/メーカー: 山と渓谷社
  • 発売日: 2010/11/01
  • メディア: 文庫


この間読んだ太平洋を27日漂流したことを書いた本「たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い」の作者がリハビリ中に読んで感銘を受けたという「ミニヤコンカ奇跡の生還/松田宏也」という本読んだ。

ミニヤコンカという山に登り遭難した著者の松田さんは相棒と二人で下山し始めるもトランシーバーは壊れ食料も装備も乏しくなっていきついにはその相棒ともはぐれてしまう。

イ族という農民たちに発見されるまでの19日間をつづった本なんですが当然壮絶。
手足の指は凍傷で使えなくなるわ腹減りすぎて胃に穴があいて痛いは幻聴はとまらないわ・・・・(千昌男の「北国の春」が鳴りっぱなし)
結果62キロの体重は30キロに、手の指は全部なくなり両足の膝から下も切断・・・・凍傷で壊死した状態の指の写真がまたすごくて真っ黒になってた・・・・

治療後もリハビリして登山してるという・・・・
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映画「ガチバン」シリーズ3作一挙放送見ました。
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タグ:登山

「人生解毒波止場」根本 敬 [本]


人生解毒波止場

人生解毒波止場

  • 作者: 根本 敬
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: -

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本ってしばらくたつと文庫本として出ることが多くて自分も買ったり借りたりするときはなるべく文庫版を選ぶ。
なぜなら・・・安いし、軽いし、あとがきや解説とかだいたい追加されてるから。
しかし、普通の小説だったら問題ないのだけど写真とかイラストの多い種類の本だとかなり印象が違ってしまうことに今日気付いた(遅い)
気付かされた本が特殊漫画家根本 敬先生の「人生解毒波止場」という1冊。

根本作品は漫画を少し読んだ事あるくらいでほとんど知らずさらに文章は一度も読んだことがなかった。
今回はたまたま町山ブログで新しく出た文庫本の解説してますーという宣伝目にしてとりあえず図書館で借りてみたらこれが最高にすばらしかった!!こんな作風があったのかとこの本購入しようかな・・と思いさらに文庫版のほうもついでに借りてみる。もともとは町山さんの解説が読みたかったから。

そこで最初に書いたことを感じたのでした。
文庫版には一切写真もイラストもなくまるっきり違った本のようにも思える。

うーんどっち買うかな?
両方買ってもいいのだけどそれをやり始めるとこの先ずっとそうしなければ気がすまなくなってくる気が・・
(すでにこれから図書館で本を借りる際には両方チェックする気になっている・・・俺もめんどくさい人間だな、我ながら)

それはとにかく「人生解毒波止場」は色んな因果者(業の深い人間・・・みたいな感じ?)たちが多数紹介されてるけどもどの人も強烈過ぎるキャラクターでほんまかよ!と一人でつっこみたくなるほど。

これは読まないとダメな本だと心から思う。
もちろん他の根本本も総チェック予定。




「男気万字固め」「最高の人生の見つけ方」(2007アメリカ) [本]


男気万字固め (幻冬舎文庫)

男気万字固め (幻冬舎文庫)

  • 作者: 吉田 豪
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 文庫



最高の人生の見つけ方 [DVD]

最高の人生の見つけ方 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD


吉田豪インタビュー本「男気万字固め」読む。ラインナップは山城新伍、ガッツ石松、張本勲、小林亜星、さいとう・たかを、本宮ひろ志の豪華メンバー。
どの人も知ってはいるけど詳しくは知らなかったので各人の豪傑ぶりにただ驚かされる。
あいかわらずのインタビューテクニックも冴え渡っていて読んだらその人のファンになりもっと知りたくなってしまう仕組みでまさにプロインタビュアーの仕事!と思える本。
しかし全員すげえ!!!!男度高すぎ!!!
モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンが余命半年の二人の男を演じた映画「最高の人生の見つけ方」(2007アメリカ)見る。
これはもう・・・・感動するしかないようにできてます。
最高の人生とは!?

「感染宣告――エイズなんだから、抱かれたい」石井 光太 [本]


感染宣告――エイズなんだから、抱かれたい

感染宣告――エイズなんだから、抱かれたい

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/12/01
  • メディア: 単行本


世界各国の貧困地域を自ら取材して書いている石井 光太が日本のエイズ事情を調べて取材したことを書いた「感染宣告――エイズなんだから、抱かれたい」を読む。

エイズについての本を読むのは初めてだしあまり知識もなく読み始めたのですべてが新鮮で驚き。
コンドームなしでエイズ感染者と性交した際感染するのは2千回に1回だとか女性感染者が出産するときの母子感染の確立は今は0.数パーセントに抑えられるとか。

エイズの怖さ、大変さはエイズで死ぬ・・ということだけでなくエイズに感染しているということを心に秘めて生活していくつらさやその家族や近親者がどう接するかということをこの本に紹介されている何組かのカップルや夫婦の実例を読むだけでよくわかった。

成人のエイズ検査は義務化してもいいんじゃないかな。
しかし今まで2回検査受けたことあるけど身に覚えあまりなくても結果知らされるときは相当びびります!
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今日、時間つぶすことがあって久々に漫画喫茶入る。
個室を選んだけど全然落ち着かず1時間いれなかった。暗いし狭いし息苦しかった・・・

あと、前から一度は行こうと思っていた渋谷にあるNHKスタジオパークへいってきました。
期待してたけどそんなでもなく残念だった・・・お子様用という感じ。
唯一面白かったのはメガネをつけず見れる3D映像。
開発中のシステムということで5分くらいの映像だったけど結構すごかった。3Dメガネがなくても全然いいやん!と感動。
来年出るゲーム機3DSもすごいのかな?


たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い [本]

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「たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い/佐野三治」読む。

最近山での遭難話をちょこちょこ読んでたけど今回は海での話。
1992年の、ヨットレース中にヨットが転覆し救命ボートに乗った6名。
27日間の漂流で生き残ったのは一人だけだった・・・・という手記。事件自体は結構有名っぽいけど知りませんでした。
しかし・・・・内容軽く聞くだけでも十分きびしさがわかる。

細かいアクシデントが続いたらしいですが救助信号発生装置が故障してたのとボートの緊急備品(食料、水ほか)がほとんど流されたのが痛い。
ビスケット9枚と水1本を9日間もたせたと。配給は1日水が数口とビスケットひとかけら。
狭いボート内は足を伸ばせないわ水がたまってるわ座りっぱなしで床ずれ症状がでてくるわでストレス指数は限界超えまくり。
そしてだんだん亡くなっていく仲間たち。衰弱死していきます。

最後の一人となった著者の佐野さんは特別鍛えた体を持っていたわけでもなく生への執着が人一倍あったわけでもないのに生き残ったのはおそらく全身の各臓器がバランスよく衰弱していったからー簡単に言うと生き残りやすいたいぷだった、ということらしいが人体の不思議。

遭難中の水分は雨降ったときの雨水、自分の小便で補給。食料においてはたまたまボートに止まったカツオ鳥を捕獲して羽をむしって生で食したという。(それでもそうそう捕獲できるものではなく2羽のみ)

この絶望的状況に読みながら息苦しくなってきます。

最後はたまたま通りかかったフィリピンの船に救助される。

救助後の状態も細かく書かれてますが体力はもとより精神的なトラウマ状態もひどくボートの色だったオレンジ色のカーテンでさえ拒否反応がおこったり。
救われたのは亡くなった5名の遺族のあたたかさで皆さん好意的だっととのことです。

次は佐野さんが入院中に読んで感銘を受けた、同じように山で遭難して一人生き残った松田さんの「ミニヤコンカ奇跡の生還」という本を読んでみようと思います。
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「どんぐりの家」のデッサン―漫画で障害者を描く [本]


「どんぐりの家」のデッサン―漫画で障害者を描く

「どんぐりの家」のデッサン―漫画で障害者を描く

  • 作者: 山本 おさむ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1998/05
  • メディア: 単行本


障害者のことを扱った漫画を数作10年描いてきた漫画家山本おさむが原作に出会い漫画化しようとした際のことや連載中にあったことを書いた本「どんぐりの家」のデッサン―漫画で障害者を描く、を読む。

まず「障害者」を扱うというだけで編集部サイドの了解をとることにかなりの苦労があったと。
もし問題がおこったら最悪本の回収や絶版ということになるので慎重になるのも当然かもしれないけど。

もともと障害者について知識があったわけじゃなかったそうので描きながら勉強したり当事者たちと触れ合ったりして理解を深めていく様子がよくわかります。
大変な作業だったと思うけどこれはなかなかまねることの出来ないすごいことだと思う。この漫画が受け入れられなかったら筆を折ってもいいくらいに心を込めた漫画。

山本作品はプロ棋士村山聖の自伝漫画しか読んだ事なかったけどほかのもぜひ読まねば!と強く思わされました。
山本先生最高。

「神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く」石井 光太 [本]


神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く (新潮文庫)

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04/24
  • メディア: 文庫

「神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く」読む。この本も内容相当重い・・・
作者の石井 光太が2006年にイスラムの性事情について調べようといくつかの国を実際に旅して時にはナイトクラブや安い娼館とかで働いたりして出合った人たちを書いた本。

人に歴史ありーというが出てくる人たちの境遇や過去がどれも重くて切ない・・・フィクションの小説のようにドラマチックだったりどうしようもなかったりして読み手の心に響いてくる。

答えの見つからない現実の厳しさにモヤモヤしっぱなしなんだけれどやはり読んでよかった、知っといてよかったと感じると思う。
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明日は試合です。
胴着なしのグラップリングルールのトーナメント。
自階級と無差別の2階級出場予定。普段74か75キロくらいなので-72か77のどちらに出るか迷った末77で申し込む。
で今日の午前中に最後の調整的に軽く練習してきた。
体重は73.4キロ・・・やっぱり72に落とせばよかったかなとかも思ったりも。

とりあえず首の痛みもだいぶおさまったし故障箇所はほぼなし、万全の状態。

やってきます。

石井光太「物乞う仏陀」「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」 [本]


物乞う仏陀

物乞う仏陀

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/10/13
  • メディア: 単行本



レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち

レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち

  • 作者: 石井 光太
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/05
  • メディア: 単行本


石井光太著作「物乞う仏陀」「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」2冊連続で読む。

同著者の前回読んだ「絶対貧困」は子供が読んでも伝わるようソフトになってたということがよくわかった。
初著作の「物乞う仏陀」(2005年)は大学時代から世界の障害者の状況を訪ね歩いたことを各国別にしるしている。
どの国も相当厳しい状態ではあるけど仲間や家族で助け合いながら楽しくすごす面もあったり多少の救いはある(ほんとにちょっとやけど)
印象的なエピソードばかりだけどしいてあげたら作者が障害者のタイ女性を好きになったくだり。かなり赤裸々に書いて心に残った。
後はインドでの話が強烈。
他の国と違って生まれつきの障害者じゃなくマフィアによって手足や目を奪われ物乞いをしている人たちが多いと・・・・
その詳しい内容が書かれているのが「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」(2010年)という本。
前記のは7,8ヶ国のことを書いてるのでかなり内容が凝縮されてるのにくらべこの本はインドの商都ムンバイ(旧ボンベイ)で取材したことを結構細かく書いてるのだけどまず冒頭のシーンからものすごいインパクトに戸惑います。

障害者や乞食たちを食い物にしているマフィア、搾取され利用されてる子供の乞食、女乞食やヒジュラ(オカマ)、ある程度大きくなり徒党を組む子供たち・・・・どの人たちも劣悪な環境から抜け出せず苦しみながら生きている。

日本人ではちょっと想像できないくらいのことになってて途中でこれがノンフィクションじゃなくて物語だったらいいのにと思うくらいひどいです。
読みながら自分の中でうまく整理できずモヤモヤする感じ・・ただ「かわいそう」だとかいう問題じゃない気がしてくる・・・
内容をここで書くよりもぜひ読んでおくべきだと思いますのでこのへんで感想は終了。
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