SSブログ

韓国20人殺しの映画「チェイサー」(2008韓国) [映画]


タルドンネ  月の町

タルドンネ 月の町

  • 作者: 岩井 志麻子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/11/02
  • メディア: 単行本



チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]

チェイサー ディレクターズ・エディション【初回限定生産2枚組】 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD


2004年に韓国で20人を殺害して捕まったユ・ヨンチョルをモデルにして作られた映画「チェイサー」(2008)見る。

この事件を元にした岩井志麻子の小説「タルドンネ 月の町」を以前読んでいたので興味を持って見たのだけどまずこの小説・・・めっちゃくちゃえげつなかったです。
読んでだいぶたつけどそのすさまじい殺害シーンを結構鮮明に覚えててもう一度読み返すのをためらってしまうくらいの怖さ!
それがあったので映画ではどうなってるのか覚悟して臨んだのだけど(「タルドンネ」が原作ではなく関係はないと思うが)別にホラー的な映画ではないのでそこまで残酷な演出はなかったのでちょっと安心ちょっと残念。

それでも犯人の狂気の恐ろしさは伝わってきた。
本当に人間がここまで凄惨なことできるのか・・ほとんど救いのない内容にどんよりとしてしまう映画。
ただ、ちょっと説明不足な感じもあったので小説も会わせて読むことをオススメします(グロい表現弱い人はダメ)
chaser_03.jpg

江戸時代サバイバル小説「漂流/吉村昭」 [本]


漂流 (新潮文庫)

漂流 (新潮文庫)

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1980/11
  • メディア: 文庫


サバイバルものの番組や本、マンガ等見るのが好きなんですが「漂流/吉村昭」という本がめちゃくちゃ面白かったです。
まず冒頭に作者が有名な日本の無人島話を二つほど紹介。戦後数年たってからの事件でサイパンのアナタハン島で32人が生きてた話(この話を元にした小説&映画が「東京島」)とグアムで発見された横井さんの話。
この時点ですでにひきこまれます。
ではもっと昔、江戸時代に船で漂流した例はないのかと作者が興味を持って資料を調べまわりそれをもとに小説として書き起こした本編が始まります。すばらしいイントロ。

超簡単に説明すると船が難破して絶海の孤島(伊豆諸島の鳥島という火山島)に漂着した長平という男の島でのサバイバルストーリー。
最初4人いたけど1年たったら死んで一人に。何より一人の孤独がつらく途中自殺を考えたりおかしくなりかけたりする。
サバイバルするうえで厳しかったのは「火」をおこせないこと。なんせ着の身着のままで漂着したので包丁とかの切る道具もない素手でのサバイバルは本当に大変。
食べ物はその島に群生するアホウ鳥を殺して生で食う、これが主食。後はその卵や貝、魚をとったり。そして水源がないその島では雨水を卵の殻(結構大きい)にためて飲むしかない。さいわい降水量の多い島だった。
アホウドリが島から離れる時期があってそれまでに干し肉にして保存しておいたものを食べてすごす。
とにかく何でも工夫して生き延びていく姿に感銘を受けます。

島の周りには船が通ることは一切ないけど漂流ルートになってるらしく同じように難破して流れ着いた人たちが合流して最終的に15,6人になる。(やっぱり生き延びる意志の弱い人間は亡くなっていった。弱気が一番の敵)
合流したグループが火をおこす道具を持っててそこからは肉や卵を焼いたりできるようになり調理法がレベルアップ!
そして救出を求むべくいろいろ手を尽くしたがすべてうまくいかず「船」をつくることを決意するもなんせ島には木材や釘とかが一切ない・・・そんな状況に何度も絶望しながら国へ帰りたい一心であらゆる手を尽くす16人。最初に漂着した長平は12年、37歳になっていた。

果たして彼らは船を完成できるのかそして生きて島から脱出できるのか・・・

何もない状況でも生きる意志と工夫さえあれば生きられるんだな。すごいわ。超名作!

この作品映画化されてるみたいだけどものすご見たい!
deco-02.jpg

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。