ラッセル・クロウ版ロッキーな映画「シンデレラマン」(2005アメリカ) [映画]
公開当時見たいなと思いながら見ずDVDレンタルもそのうちと思いつつ忘れさらに録画したまま放置されてた映画「シンデレラマン」(2005)よーーーやく見た。
実話っぽい感じしてたので調べたらやっぱりそうだった。
大不況時代のアメリカで職がなく生活苦のためカムバックしたボクサーがチャンピオンになるサクセスストーリー。
かなり「ロッキー」ぽい内容なので感動間違いなしかなと思ってみてたけど全然「ロッキー」してなかった。
まずラッセル・クロウの身体がなんかムキムキしてない・・・もしかしたらその時代のボクサーの肉体をリアルに表現したのかもしれないけどなんかしっくりこなかった・・・・最強王者ベアも同様に対戦相手の脳を破壊したという殺人パンチャーにはみえないのだった・・・
前半大恐慌時代の生活苦のシーンが長く続くけどそこはつらいです。
つらいけどボクシングしても金はそんなにもらえないし怪我をして日雇いの仕事もろくにできずいいことなし!
さらに眼がかすんできたりボーっとしたりする症状が!これはよくて網膜はく離、悪くてパンチドランカーの伏線で最後に発病するんじゃないかと見てるほう散々心配させたあげく特別何も触れられなかった・・
そんな感じなので試合に臨む主人公に入り込めずハッピーエンドもなんかモヤモヤした感じの「シンデレラマン」。
今すぐ「ロッキー」を見直したくなったのだった。
永井荷風自伝的作品映画「濹東綺譚」(ぼくとうきだん1992) [映画]
孤高の小説家永井荷風が書いた私小説的作品「濹東綺譚」は2回映画化されてるが2回目の1992年版見る。
女遊びの放蕩を尽くす主人公役がやたらぴったりなのが津川雅彦。ヒロインの娼婦に墨田ユキ。この人が元AV女優ってことすっかり忘れていたー最近全然見ないけどきれいなので結構好きです。この映画でも墨田ユキの魅力が存分に発揮されてた。
撮ったのはこの間100歳を間近にして映画を撮ったドキュメントやってた新藤兼人監督。
娼婦、女郎もの作品では最後に女が悲惨な展開になることが多いけどこれは逆パターンだったのが意外。とはいえ悲しい気分になるのは同じだけど・・・「若いころのことは幻みたいなものだ・・・」としみじみつぶやく津川雅彦のセリフが重い。
永井荷風本人の晩年もかなり孤独だったみたいけど。
荷風小説読んだことないのでまずこの「濹東綺譚」から読んでみようとも思った。