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たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い [本]

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「たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い/佐野三治」読む。

最近山での遭難話をちょこちょこ読んでたけど今回は海での話。
1992年の、ヨットレース中にヨットが転覆し救命ボートに乗った6名。
27日間の漂流で生き残ったのは一人だけだった・・・・という手記。事件自体は結構有名っぽいけど知りませんでした。
しかし・・・・内容軽く聞くだけでも十分きびしさがわかる。

細かいアクシデントが続いたらしいですが救助信号発生装置が故障してたのとボートの緊急備品(食料、水ほか)がほとんど流されたのが痛い。
ビスケット9枚と水1本を9日間もたせたと。配給は1日水が数口とビスケットひとかけら。
狭いボート内は足を伸ばせないわ水がたまってるわ座りっぱなしで床ずれ症状がでてくるわでストレス指数は限界超えまくり。
そしてだんだん亡くなっていく仲間たち。衰弱死していきます。

最後の一人となった著者の佐野さんは特別鍛えた体を持っていたわけでもなく生への執着が人一倍あったわけでもないのに生き残ったのはおそらく全身の各臓器がバランスよく衰弱していったからー簡単に言うと生き残りやすいたいぷだった、ということらしいが人体の不思議。

遭難中の水分は雨降ったときの雨水、自分の小便で補給。食料においてはたまたまボートに止まったカツオ鳥を捕獲して羽をむしって生で食したという。(それでもそうそう捕獲できるものではなく2羽のみ)

この絶望的状況に読みながら息苦しくなってきます。

最後はたまたま通りかかったフィリピンの船に救助される。

救助後の状態も細かく書かれてますが体力はもとより精神的なトラウマ状態もひどくボートの色だったオレンジ色のカーテンでさえ拒否反応がおこったり。
救われたのは亡くなった5名の遺族のあたたかさで皆さん好意的だっととのことです。

次は佐野さんが入院中に読んで感銘を受けた、同じように山で遭難して一人生き残った松田さんの「ミニヤコンカ奇跡の生還」という本を読んでみようと思います。
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