石井光太「物乞う仏陀」「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」 [本]
石井光太著作「物乞う仏陀」「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」2冊連続で読む。
同著者の前回読んだ「絶対貧困」は子供が読んでも伝わるようソフトになってたということがよくわかった。
初著作の「物乞う仏陀」(2005年)は大学時代から世界の障害者の状況を訪ね歩いたことを各国別にしるしている。
どの国も相当厳しい状態ではあるけど仲間や家族で助け合いながら楽しくすごす面もあったり多少の救いはある(ほんとにちょっとやけど)
印象的なエピソードばかりだけどしいてあげたら作者が障害者のタイ女性を好きになったくだり。かなり赤裸々に書いて心に残った。
後はインドでの話が強烈。
他の国と違って生まれつきの障害者じゃなくマフィアによって手足や目を奪われ物乞いをしている人たちが多いと・・・・
その詳しい内容が書かれているのが「レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち」(2010年)という本。
前記のは7,8ヶ国のことを書いてるのでかなり内容が凝縮されてるのにくらべこの本はインドの商都ムンバイ(旧ボンベイ)で取材したことを結構細かく書いてるのだけどまず冒頭のシーンからものすごいインパクトに戸惑います。
障害者や乞食たちを食い物にしているマフィア、搾取され利用されてる子供の乞食、女乞食やヒジュラ(オカマ)、ある程度大きくなり徒党を組む子供たち・・・・どの人たちも劣悪な環境から抜け出せず苦しみながら生きている。
日本人ではちょっと想像できないくらいのことになってて途中でこれがノンフィクションじゃなくて物語だったらいいのにと思うくらいひどいです。
読みながら自分の中でうまく整理できずモヤモヤする感じ・・ただ「かわいそう」だとかいう問題じゃない気がしてくる・・・
内容をここで書くよりもぜひ読んでおくべきだと思いますのでこのへんで感想は終了。
2010-12-06 17:02
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